Studyplusトレンド研究所では、2024年11月から「バイトに関するアンケート」として全国の高校生と大学生にアンケート調査を行いました。今回はその中から闇バイトに関する結果をご紹介します。
本記事内ではご紹介していない高校生・大学生の今後のアルバイト意向を含む、「バイトに関するアンケート」結果をまとめた完全版レポートをご希望の方は、以下よりダウンロードください。
＜調査概要＞
調査対象 ： 全国の「Studyplus」ユーザー（高校生・大学生）
回答者 ： 1,592名
調査方法 ： 学習管理アプリ「Studyplus」上でアンケート回答を依頼し、オンラインで回答を回収。
調査時期 ： 2024年11月25日〜12月1日
闇バイトの募集を見た時、「断れないかもしれない」と答えた人は32.9%
高校生や大学生が「闇バイト」に関してどのように感じているのか調査しました。まずは闇バイトの誘いがあったり、募集を見た場合、それを闇バイトだと判別できるか、その上で断れるか聞きました。
高校生と大学生1,592人のうち「闇バイトだと見抜き、断れると思う」と回答したのは67.0%（1,067人）でした。一方、「闇バイトだと見抜けると思うが、断れないかもしれない」は23.9%（381人）、「闇バイトだと見抜けず、断れないかもしれない」は9.0%（144人）となり、全体の32.9%は「断れないかもしれない」と感じていることがわかりました。
闇バイトへの勧誘や募集「遭遇したことあり」は6.8%
続いて、闇バイトに遭遇した経験について聞きました。
闇バイトの疑いがある誘いを受けたり、闇バイトの募集を見たりしたことがあるか聞いたところ「経験がある」と答えた人は6.8%（109人）、「経験がない」と回答したのは93.2%（1,483人）でした
一方、周囲の人（友人・知人）が闇バイトの疑いがある誘いを受けたり、闇バイトの募集を見たりしたことがあるか聞いたところ「ある」と答えたのは8.6%（137人）で「ない」と答えたのは91.4%（1,455人）でした。
ここからは「闇バイトと遭遇したことがある」と回答した人の中から、具体的な内容について記述してくれた56人の事例をご紹介します。
自由記述を分類すると「楽に稼げる」と強調した内容が12件、「SNSやメール経由の募集」関連が12件、「猫探し」関連が11件、「シール貼り」３件、何らかのものを「運ぶ」ことに関する内容が３件、「調査・下見」関連が２件、そのほか「製作すること」「投資に関すること」「盗むこと」などバイト内容を明確に記述したものも見られました。なお、これらは回答者が「闇バイトかもしれない」と感じたものを記述してもらいましたが、実際には闇バイトでないものも含まれている可能性があります。
こちらは「楽に稼げる」と強調したバイト募集の具体的な内容です。「日給５万円、電話をかけるだけ！」「日給６万円 簡単なタスクをこなすだけ」など高額な日給を示しているものや、「スマートフォンでの簡単な操作、日給１万円〜５万円」「座って自宅から作業するだけで1日１万円稼げる」など簡単な作業であることを強調しているものが多いようです。受験勉強と恋愛の両立について男女別で集計すると、「無理だと思う」と答えた人が男子26.8%、女子16.1%となりました。
こちらは「SNSやメール経由の募集」に関する記述です。バイトを募集するアカウントからのフォローやダイレクトメールでの勧誘、SNSのアカウントを貸すよう勧誘するものなど直接的なアプローチがあったことを示す内容が見られました。
猫探しのバイト募集、「猫」は「高級車」「レクサス」「監視カメラ」の隠語
続いては11件回答があった「猫探し」です。主に「夜中に猫を探すバイトの募集」という内容ですが、猫が「高級車」「レクサス」「監視カメラ」などの隠語として使われていることが示されていて、バイト内容は実際は猫探しではないことがうかがえます。
回答数は少なかったものの、具体的な仕事内容を示しているものをご紹介します。シール貼りは「3500円」という高額時給に、闇バイトではないかと感じたようです。その他「ダンボールを乗せた台車を運んで３万円」「火炎瓶の製作」「ホテルでiphone２台盗む」などの回答がありました。
Studyplusトレンド研究所 調査所感
今回の調査では6.8%の人が闇バイトだと思われる募集や勧誘に遭遇したことがあると回答しました。SNSを通じて直接アプローチされたことがある人もいて、闇バイトが学生たちに身近に迫っているように感じます。
闇バイト関連の被告の裁判が各地で始まっていますが、きっかけはSNSでの検索だったことや、数万円程度の報酬で犯行に及んだことが明らかになっています。もしかしたら、この調査を通じて見えてきたような勧誘もあったのかもしれないと感じました。
今回の調査で明らかになった「具体的な募集内容」や「怪しいと感じた観点」を共有することで、ひとりでも思いとどまる学生が増えることを願っています。
調査の回答者属性
最後に、本調査に協力いただいた回答者の属性をご紹介します。
Studyplusトレンド研究所では、学習管理アプリ「Studyplus」のユーザーである若者に向けて、定期的に調査を行っています。
企業・教育機関などで、若者を対象とした共同調査や研究をご希望する方は、問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
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