多くの高校生たちはスマホを所持しており、「GIGAスクール構想」によって高校の教室にも端末導入が大きく進んできました。
現在の高校生たちにとって、日常生活でも学校生活でも、デジタルを活用する場面がますます増えています。
デジタル化が大きく進んでいる一方ですが、日常生活では紙媒体も根強く利用されています。
学校での連絡手段、雑誌や漫画などの娯楽、大学情報など、さまざまな場面でデジタルと紙が混在している中で、高校生たちはどのように使い分けをしているのでしょうか。
手段によって、違いは出ているのでしょうか。
そこでStudyplusトレンド研究所は今回、現役高校生2,951人を対象に「あなたは紙派?デジタル派?アンケート調査」」を実施しました。
高校生たちのリアルな声を、お伝えいたします。
<調査概要>
調査対象 : 全国の「Studyplus」ユーザー(高校生)
回答者 : 2,951名
調査方法 : インターネット調査
調査時期 : 2022年10月3日〜10月4日
紙派?デジタル派?~学校生活~
学校生活における、「紙派?デジタル派?」の調査です。
現在、通っている高校における全校向けの連絡(休校や学校行事)は、6割近くがデジタル。
また授業や課題に関する連絡は6割以上がデジタルという回答となりました。
プリント配布ではなく、WEBサイトやLINEなどを通じた連絡の方が多数派のようです。
さらに高校生自身に希望の連絡手段を聞いたところ、デジタル派が8割近い結果となりました。
学校生活における連絡手段として、高校生たちはデジタルの方が便利だと感じていることが良くわかります。
紙派?デジタル派?~日常生活~
続いて、娯楽を含めた日常のあれこれを聞きました。
学校生活の連絡手段とは対照的に、雑誌は79.7%・マンガは54.8%が「紙派」という結果を得ました。
出版業界でも雑誌やマンガをデジタルで提供するサービスが増えていますが、現時点ではスマホネイティブである高校生世代において紙を求める割合がデジタルを上回っています。
サービスの進化も影響すると考えられるため、今後も注目していきたいと思います。
また、メモを取る行為についても尋ねました。
6割以上が「紙派」という結果となりました。
スマホやタブレットでメモを取る方も多くいますが、こちらも現時点では紙派が上回る結果となりました。
紙派?デジタル派?~情報収集~
続いて、情報収集という視点での調査です。
遊びに行ったり、お出かけしたりする際の情報収集は、98.6%という高い割合で「デジタル派」が主流となりました。
今までの調査からも、SNSの利用率が高く、また情報を得るためにSNSを使用している実態が、明らかになっています。
今回もその結果を、示すような内容となりました。
続いて、高校生にとって大きな関心事である大学進学の情報収集の質問に対する回答です。
約8割が、「デジタル派(webサイト、SNS、YouTube)」という結果を得ました。
日常生活のみならず、進路に関する情報収集においても、デジタルが主流となっているようです。
「デジタル派」「紙派」双方の回答理由を、一部ご紹介します。
デジタル派(webサイト、SNS、YouTube)
回答①いつでも簡単に情報収集
「紙のパンフレット等は個人情報を入力したり手間がかかるし到着までも時間がかかるからパッと調べてサッと見れるデジタルが楽だと思う」
「デジタルだとスマホがあればどこでもできるので、通学中など隙間時間に調べられて楽だし、気になる情報を見つけたらスクリーンショットをすればメモをとる時間も省けて便利だから」
回答②比較検討のしやすさ
「たくさんの情報があり比較しやすいから」
「サイトによっては絞り込み検索や比較などが簡単に出来るのも重宝する点」
回答③コストパフォーマンス
「基本無料で細かいことも簡単に調べられるから」
「デジタルの方が、お金をかけずに情報を集められ、また自分の知りたい情報だけをピックアップして調べることができるから。」
回答④情報の鮮度・充実度
「最新の情報が得られるから。」
「SNSとかYouTubeだと、自然に目に入ることもあるので便利だし、紙に書いてある文章読むよりわかりやすい。」
「受験生向けの広報誌などよりもSNSの方がリアルな大学生の声が聞けると思うから。」
紙派(チラシ、パンフレット、大学案内、新聞など)
回答①情報の見つけやすさ
「紙だとそこに書いてある情報が基本的には全てだが、Webだと自分からタイトルだけ見て重要度の高いサイトかどうかを判断しなければならず、わかりにくいから。」
「デジタルだとどこにいったか分からなくなる」
回答②情報の信頼度
「SNSだと大学以外の人の口コミなどは嘘の情報かもしれないから。紙だとか残しやすい。」
「ネットはどれが正しいのか分からないから」「情報の正確さに信頼できるから」
回答③使いやすさ
「見たいところにすぐ戻れて、入試科目の方法とか見比べるのに役立つし、マーカーとか引いて分かりやすくできるから」
「目が疲れないから。また、線やマーカーを引けて見直しやすいし、手に取りやすいから。」
YouTube
『その大学の学生に話を聞いたりするYouTubeの動画で、その大学の雰囲気がわかり面白いと思った。』
『「知名度はないがお得な大学」というような内容のYouTubeで、首都圏に住んでいない私は知名度がある大学しか知らなかったのでとても役に立った』
『参考書のユーチューブの動画を見てどこどこレベルにはこの参考書という感じで言っていたので、そこからそのユーチューブチャンネルを見たり調べたりして知った。』
SNS
『自分の目指している分野の大学がインスタなどでたくさんおすすめで出てきたこと。』
『SNSでのクチコミや記事を見て色んな大学の細かな違いや雰囲気を知ることができた』
『Studyplusで時々くるお知らせでこれまで知らなかった大学を知ることが多いです。それぞれの大学に様々な特色があり、自分の進路を考える上で役に立てています。』
チラシ・パンフレット
『その大学のパンフレットをたまたまもらい、そのパンフレットの内容がとても丁寧で、面白そうな大学だなと思った。』
『オープンキャンパスのチラシで、その分野には興味ないけど面白そうだな』
場面や活用媒体によって「デジタル派」「紙派」の傾向が明確に出ることが分かったところで、最後に情報取得の際の使い分けについて聞きました。
「デジタル」「紙」を使い分けている割合を聞いたところ、全体の約7割という回答になりました。
場面によって、また取得したい情報によって、高校生たちは双方を活用している傾向がわかりました。
高校生たちにメッセージを届けるためには、テーマに合わせた媒体選定(デジタル or 紙)も重要になってきそうです。
紙とweb・SNSを使い分けている理由と使い分けの方法について、主な意見をご紹介します。
「ウェブではどこまで信頼できるかわからないから紙とウェブの両方で情報を集めている。」
「紙はインターネットを使わずに情報を得ることができるのでインターネットの回線や通信速度を気にする必要がない。また、紙は文字を簡単に書き込むことが出来るので必要な情報を自分で足して行けるので便利。web・SNSは新しい情報やさまざまな情報を早く得られるので自分が選ぶ選択肢の幅が増えるのが良い。さらにその情報を直ぐに友人達と共有することができるので意見交換をするのにも役立っている。」
「漫画に関しては所有欲があり、紙で欲しいが、学校からの連絡とかは紙でもらうとなくしてしまうので出来ればデジタルが良い」
「特に信憑性を必要とする場合は紙を使用しています。なぜなら、デジタルはデマやフェイクニュースが多いからです。」
「大事な予定や忘れたくないことは紙で管理する。ちょっとした予定はスマホに書き込む。」
紙とweb・SNSを使い分けていないと回答した高校生の理由も、以下の通りご紹介します。
「紙媒体がある場合は検討するが、そもそも物理的な情報を得られないことが多い。また、紙の方が一般に情報量が少ない。」
「web・SNSの方が情報を早く得られるので、デジタルしか使っていない。」
「紙なら紙だけ、デジタルならデジタルだけで情報を得た方が情報がまとまりやすいから。」
Studyplusトレンド研究所では、学習管理アプリ「Studyplus」のユーザーである若者に向けて、定期的に調査を行っています。
企業・教育機関などで、若者を対象とした共同調査や研究をご希望する方は、問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
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