大人と同様、子どもたちも低年齢からスマートフォンを利用するのは当たり前になっています。
通勤中をサラリーマンたちがスマホを使用しているのと同様に、通学中の学生たちがスマホを使用している光景を目にするのは当たり前のこととなっています。
Studyplusトレンド研究所では、中高生たちを対象にした「通学とスマートフォン・SNS利用に関するアンケート」を実施しました。
今回の記事では、通学とスマホに焦点を絞った調査結果をご紹介します。
まずは中高生たちの通学に関する実態を聞いた上で、その時間でスマホをどのように活用しているかを探っていきました。
<調査概要>
調査対象 : 全国の「Studyplus」ユーザー(現役の中学1年生~高校3年生)
回答者 : 1,869名
調査方法 : インターネット調査
調査時期 : 2022年4月18日〜4月19日
『通学』に関する実態調査
最初に、通学に関する調査です。
通学手段について尋ねたところ、以下のような回答を得ました。
全国で、57.6%の中高生たちが電車やバス等の公共交通機関を利用して通学しています。
自転車通学、徒歩通学がそれに続く形となっています。
その他の中には、両親の自動車による送り迎え、また通信制に通っている生徒さんなどがおりました。
続いて、「通学時間」について聞いていきます。
59.9%の学生たちが片道30分以上・往復1時間以上かけて通学していることがわかりました。
特に多いボリュームゾーンは、1時間半~2時間程度で、23.3%に上ります。
2時間~3時間程度は13.6%、3時間以上も3%と、一定数の中高生たちは、通学に多くの時間を割いていることがわかります。
通学時間を総合的にみると、多くの中高生が通学中に数時間単位のスキマ時間を抱えている、と言えるでしょう。
では、通学時に存在する多くのスキマ時間で、中高生たちはスマホをどのように活用しているのでしょうか。
「活用していない」という回答も含む、複数回答可能な選択式で、回答してもらいました。
最も多かった回答は「勉強する」。
41.3%の回答を得ており、通学時間を学習時間に当てる学生の多さがわかります。
特に通学に長時間かかる中高生たちにとっては、貴重な勉強時間であると言えそうです。
2位は「音楽を聴く」。
回答率は37.5%であり、「勉強する」に近い割合の回答を得ました。
通学手段の質問で徒歩通学を選択していた学生からも、スマホで音楽を聴いているという回答が見られました。
3位は「SNS」。
こちらも、「勉強する」「音楽を聴く」と遜色のない数のの回答を得ています。
通学時間に多くの学生が、SNSを利用していることがわかります。
一方で、4位は「スマホを使わない」。
32.6%の中高生たちが、通学中にスマホを使っていないと回答しました。
「学校での利用を禁止されている」生徒や、通学手段によって使用できないという理由が見られました。
5位は「友だちや家族とメッセージ」。
学校生活、家庭での生活のはざまとなる時間で、コミュニケーションをとっている中高生は一定数いました。
それ以降は、「Webで検索する」「漫画や本を読む」「ニュースを見る」などが続いています。
「スマホを使わない」「スマホを持っていない」回答を除くと、実に7割近い中高生たちが通学中にスマホを利用していることがわかります。
スマホ上での行動に関する回答は多様な結果を得ており、中高生たちがスキマ時間をどのように使っているか、その実態を掴む上でのヒントとなりそうです。
『スマホ』に関する実態調査
今度は、「スマホ」を主テーマに実態を探っていきます。
多くの中高生たちが手にしているスマホですが、いつから持ち始めたのでしょうか。
「スマホデビュー」の年齢を、聞いてみました。
最も多いスマホデビューの時期は、「中学1年生」で30.4%に上りました。
中学入学と同時にスマホを持つようになることが、予想されます。
2位は「小学校高学年」で24.1%。
小学校低学年から入学前までの間でスマホを持ち始める割合も3.1%と、3割近い学生たちは小学生の頃から自分のスマホを持っているようです。
親が子どもにスマホを持たせる年齢の低年齢化が、着実に進んでいると言えるでしょう。
3位は「高校1年生」で19.7%。
高校入学と同時にスマホを持つ学生も多いことがわかりました。
進学のタイミングは一つの節目であり、ライフスタイルが変化するタイミングでもあるため、契機となりやすいのかもしれません。
続いて、地域別の差異について見ていきます。
アンケート回答者の居住地から、クロス集計を行いました。
持ち始めた年齢に地域差があることがわかります。
全国平均と同様に、中学校1年生でスマホデビューしているのは「関東」「中部」「近畿」と、三大都市を含む都市圏という結果となりました。
また、「関東」「近畿」に関しては小学校高学年でデビューする割合も他の地域と比較して多くなっており、スマホデビューが早い地域であることを示しています。
「北海道・東北」「中国・四国」では、高校1年生が最も多い結果となりました。
「北海道・東北」は35.4%、「中国・四国」は32.5%と、他の地域と比較しても高い割合となっています。
その一方で、「九州」では小学校高学年が25.3%という数値でトップとなりました。
中学1年生・高校1年生でも、ほぼ同等の割合でデビューしていますが、比較的早くからスマホを持ち始めるということが言えるでしょう。
地域によって、中高生たちのライフスタイルは異なります。
スマホデビューの年齢の違いにも、その差が表れているのかもしれません。
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